AIエージェントとRPAはどう違う?業務別の選び方と解説

投稿日 :2026.09.16 

業務の自動化を検討するとき、「RPAとAIエージェントは何が違うのか」「自社の業務にはどちらが合うのか」と迷うことがあるかもしれません。

RPAとAIエージェントは、どちらも業務の自動化に活用できますが、処理の進め方が異なります。AIエージェントは与えられた目的に沿って情報を理解し、状況に応じて処理を進める一方、RPAはあらかじめ決めた手順に沿った定型的な操作を得意とします。 

その違いを踏まえると、業務の手順が決まっているのか、情報の確認や判断が必要なのかによって、適した方法も変わってきます。また、RPAとAIエージェントを一つの業務の中で組み合わせることもできます。

本記事では、AIエージェントとRPAの違いを整理し、それぞれの使い分け方や、組み合わせて活用する際の考え方を解説します。自社の業務を見ながら、どの工程にRPAを使い、どの工程にAIエージェントを活用するのがよいかを考える際の参考にしてください。

AIエージェントとRPAの違いとは?

AIエージェントとRPAは、どちらも業務を自動化する仕組みです。まずは、それぞれの基本的な特徴と違いを整理します。

AIエージェントとは

AIエージェントとは、設定された目的に沿って、情報を理解しながら必要な処理を進める仕組みです。

たとえば、顧客から問い合わせを受けた際に、問い合わせ内容を確認し、必要な情報を検索したうえで、回答や次の処理につなげるといった対応ができます。

あらかじめ操作の手順を一つひとつ決めておくのではなく、入力された情報に応じて必要な処理を進められる点が、AIエージェントの特徴です。

RPAとは

RPA(Robotic Process Automation)とは、あらかじめ設定した手順に沿って、PC上の定型的な操作を自動化する仕組みです。

たとえば、システムからデータを取得してExcelに転記したり、複数のシステムに同じ情報を入力したりする作業を自動化できます。

決められた操作を繰り返し実行する業務に向いており、あらかじめ設定した手順に沿って処理することが基本となります。

AIエージェントとRPAの主な違い

AIエージェントとRPAの大きな違いは、処理の進め方です。AIエージェントは設定された目的に沿って、入力された情報を踏まえながら必要な処理を進めるのに対し、RPAはあらかじめ決めた手順に沿って処理します。

比較項目AIエージェントRPA
基本的な考え方目的に沿って必要な処理を進める決められた手順を実行する
得意な業務情報の確認や内容に応じた対応が必要な業務定型的な入力・転記などの業務
処理の進め方入力内容や状況に応じて処理を変えられる設定した操作を順番に実行する
適した自動化範囲情報の確認や内容に応じた処理が含まれる業務 特定の作業や定型的な工程の自動化 

この違いを踏まえると、RPAは手順が明確な業務、AIエージェントは情報の内容に応じた対応が必要な業務に向いています。

次章では、こうした違いをもとに、実際の業務での使い分け方を見ていきます。 

AIエージェントの基本的な特徴や、生成AIとの違いについては、「AIエージェントと生成AIはどう違う?初心者向けに徹底解説」で詳しく解説しています。

RPAとAIエージェントはどう使い分けるべき?

RPAとAIエージェントを使い分ける際は、ツールの機能ではなく、自動化したい業務の進め方を見ることが重要です。ここでは、業務を選定するときの4つの視点を整理します。

業務の手順をあらかじめ決められるか

「Aのシステムからデータを取得し、Bのシステムに入力する」のように、入力される情報や処理結果が変わっても同じ手順で進められる業務なら、RPAを検討しやすくなります。

一方、入力内容や状況によって次の処理が変わる場合は、手順をすべて固定することが難しくなります。このような業務では、AIエージェントが選択肢になります。

まずは、「入力内容や状況が変わっても、同じ手順で処理できるか」を確認してみましょう。

業務の中に情報の確認や対応の切り替えがあるか

次に見るのが、情報を確認したうえで対応を変える必要がある工程があるかという点です。

決められた条件に沿ってデータを登録するだけなら、RPAと相性がよいでしょう。処理すべき内容や操作が明確であれば、設定したルールに沿って繰り返し実行できるためです。

一方、問い合わせ内容や申請内容を読み取り、その内容に応じて対応を変える必要がある場合は、AIエージェントを検討できます。AIエージェントは、文章などの情報を読み取り、内容に応じて必要な情報を取得したり、次の処理につなげたりできるため、条件をあらかじめすべて設定することが難しい業務にも活用できます。

そのため、どの工程で情報の確認や判断が必要なのかを整理することがポイントです。

一つの作業を自動化するのか、複数の工程をつなげるのか

自動化したい範囲も判断材料になります。

データ入力や転記など、特定の作業を効率化したい場合はRPAを検討しやすくなります。作業内容と操作手順が決まっていれば、RPAによって人が繰り返し行っていた操作をそのまま自動化しやすいためです。

一方、複数の工程をまとめて自動化したい場合は、業務の内容に応じてAIエージェントやRPAを組み合わせる方法も考えられます。

どこまでを一つの業務として自動化したいのかを整理し、特定の操作を自動化するのか、複数の工程をまとめて自動化するのかを考えると、適した方法を検討しやすくなります。

業務の変化や例外にどこまで対応する必要があるか

最後に、業務ルールの変更や例外がどの程度発生するかを確認します。

処理方法がほとんど変わらず、決められた手順を繰り返す業務ならRPAを検討しやすいでしょう。手順が明確であれば、あらかじめ設定した内容をそのまま繰り返し実行できるため、安定して同じ処理を自動化できます。

一方、案件や顧客ごとに対応が変わるなど、あらかじめすべてのパターンを定義することが難しい業務では、AIエージェントが選択肢になります。入力内容や状況に応じて処理を変えられるため、あらかじめ想定したパターンだけでは対応しにくい業務にも活用できます。

現在の業務だけでなく、今後どの程度業務が変化する可能性があるかも含めて考えることが大切です。

AIエージェントとRPAの活用例を業務別に紹介

AIエージェントとRPAの違いは、実際の業務に当てはめるとより分かりやすくなります。ここでは、代表的な業務を例に、それぞれどのような自動化に向いているのかを見ていきます。

データ入力・転記業務

システム間のデータ入力や転記など、決められた手順で繰り返し行う業務は、RPAを活用しやすい領域です。

たとえば、基幹システムからデータを取得してExcelに転記する、複数のシステムに同じ情報を登録するといった作業が挙げられます。入力する項目や操作手順が決まっていれば、RPAによって一連の操作を自動化できます。

問い合わせ対応

問い合わせ内容を確認し、その内容に応じて必要な情報を取得したり、次の処理につなげたりする業務では、AIエージェントを活用できます。

たとえば、顧客からの問い合わせ内容を確認してFAQや社内データから必要な情報を取得し、回答する、あるいは担当部署への引き継ぎまで行うといった使い方です。問い合わせ内容によって対応が変わる業務では、あらかじめすべての手順を固定するより、AIエージェントを活用する方法が適しています。

問い合わせ対応以外のAIエージェントの活用例については、「AIエージェントの活用例10選|業務別にできることを紹介」で具体的に紹介しています。 

申請・受付業務

申請や受付業務では、内容の確認とシステムへの登録など、異なる性質の工程が含まれることがあります。

たとえば、申請内容をAIエージェントが確認し、必要な情報を整理したうえで、RPAがあらかじめ決められたシステムへの登録を行うといった分担が考えられます。

このように、一つの業務の中でも工程によって適した方法が異なる場合があります。

AIエージェントでどのような業務に対応できるのか、具体的な活用方法については、「AIエージェントの「できること」を整理|業務で活かすための基本理解」でも紹介しています。

AIエージェントとRPAは組み合わせて使える?

AIエージェントとRPAは、どちらか一方だけを使う必要はありません。一つの業務の中に、内容の確認や情報整理が必要な工程と、決められたシステム操作を行う工程が含まれている場合は、それぞれに適した方法を組み合わせることができます。

ここでは、AIエージェントとRPAを組み合わせる際の役割分担と、業務全体を見ながら自動化する範囲を決める方法について解説します。

AIエージェントとRPAで役割を分担する

一つの業務の中でも、工程によってAIエージェントとRPAを使い分けることができます。

たとえば、情報の内容を確認して次の処理につなげる工程と、決められたシステム操作を行う工程がある場合、それぞれに適した仕組みを割り当てることが考えられます。

このように、業務の中でそれぞれに適した工程を分担させることで、特定の作業だけでなく、一連の業務をまとめて自動化できる場合があります。

業務プロセスを分解して自動化する範囲を決める

AIエージェントとRPAを組み合わせる場合は、まず業務全体をいくつかの工程に分けて考えることが重要です。

たとえば、「情報を受け取る→内容を確認する→必要な情報を取得する→システムに登録する」という業務であれば、それぞれの工程について、AIエージェント、RPA、人のどの方法が適しているかを整理します。

すべての工程をAIエージェントやRPAで自動化する必要はありません。確認が必要な工程や、例外が発生した場合の対応などは、人が担うほうが適している場合もあります。

重要なのは、業務全体を見たうえで、AIエージェント・RPA・人がそれぞれどこを担うのかを整理することです。工程ごとに自動化する範囲を決めることで、業務に合わせた自動化を検討しやすくなります。

AIエージェントを業務に組み込む際の設計方法や進め方については、「AIエージェント設計の進め方|業務活用のポイントを解説」で詳しく解説しています。

AIエージェントとRPAの違いを理解して業務に合った自動化を

AIエージェントとRPAは、どちらも業務の自動化に活用できる仕組みですが、処理の進め方が異なります。AIエージェントは情報や状況に応じて必要な処理を進めるのに対し、RPAはあらかじめ決められた手順に沿って処理します。

実際に自動化する際は、どちらが優れているかで選ぶのではなく、業務を工程ごとに整理し、手順を固定できるか、どこに判断が必要か、どこまで自動化したいかを確認することが大切です。業務によっては、AIエージェントとRPAを組み合わせ、それぞれの得意な処理を活かす方法もあります。

こうした業務ごとの違いを踏まえてAI活用を検討する際の選択肢の一つが、CAT.AIです。CAT.AIでは、顧客対応を起点に業務内容や運用に合わせてAIの構成を検討し、定型的な業務の自動化から、情報の理解や判断を伴う業務まで、業務に応じたAI活用を支援しています。また、導入して終わりではなく、運用後の対応状況を分析し、改善につなげる支援も行っています。

サービス紹介資料では、CAT.AIがどのような業務に活用できるのか、具体的な活用イメージや機能・構成を確認できます。自社の業務をどこまでAIで自動化できるのか、どのようなAI構成が適しているのかを検討する際の参考として、ぜひご覧ください。

この記事の筆者

株式会社CAT.AI

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マーケティング部門

CAT.AI(キャット・エーアイ)は、2026年4月に設立された株式会社トゥモロー・ネットの子会社で、「Customer Agent of Tomorrow.AI」を由来とするAIコミュニケーションプラットフォーム「CAT.AI」の企画・開発・提供を行っています。「ヒトとAIの豊かな未来をデザインする」をビジョンに、ボイスボットとチャットボットを統合した「CAT.AI マルチAIエージェント」を展開。独自の自然言語処理(NLP)技術と柔軟な設計基盤を強みに、社会インフラ、金融、流通、コールセンターを含むエンタープライズ領域において、顧客接点の自動化を通じた業務効率化と顧客満足度の向上の両立を支援しています。

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