株式会社 コンシェルジュ24

「音声×イラスト」で迷わせない賃貸設備トラブル問い合わせ対応。マルチモードAI×CRM連携で現場負荷軽減とCX向上を実現

設備トラブルの状況を「CAT.AI」でヒアリングし、オペレーターの負荷を軽減

導入サービス

CAT.AI

業種

不動産関連サービス(ご入居者様へのサポートサービス)

活用対象

設備のトラブルに関する問い合わせのヒアリング

株式会社 コンシェルジュ24は、賃貸住宅にお住まいのご入居者様向けに水回り、カギ、ガラス、電気、ガス、給湯器、エアコン、建具など住まいに関するトラブルが発生した際に、24時間365日の緊急駆けつけサービスを提供しています。
近年、ユーザーのニーズが多様化しており、コンタクトセンターではより迅速な対応と、正確な状況判断が求められています。一方で、オペレーターは顧客満足度を維持するため、本来ではサポート範囲外となる問い合わせにも丁寧に対応しており、対応業務の負荷の増大が課題となっていました。

こうした背景から、コールセンター業務の効率化と顧客満足度のさらなる向上を両立させるため、2025年7月にAI自動化システム「CAT.AI」を導入しました。ボイスとチャットを同時提供する「CXマルチモードAI®」による直感的なヒアリングに加え、CRM(顧客管理システム)とのシームレスなデータ連携を実現したことで、現場の負担を大幅に軽減しながら、高精度なトラブル受付を実現しています。

導入背景や抱えていた課題、運用シーンや導入後の効果、今後の展望などについて、営業企画部 部長の吉田様と、営業企画部 山下様にお話を伺いました。

※記事中の内容はインタビュー当時(2026年3月12日)のものです。

課題

  • 住宅設備トラブルに関する問い合わせ経験が少ないご入居者様が多く、状況のヒアリングに時間を要していた
  • 顧客満足度維持のためサポート範囲外の問い合わせにも対応しており、結果として通話時間が長くなってしまっていた
  • こうした背景から、コンタクトセンター全体として、さらなる対応スピードの向上が求められていた

施策

  • ボイスボット(音声)とチャットボット(テキスト)を一つのプラットフォームでシームレスに利用できるAI自動化システム「CAT.AI」を導入
  • ユーザーが直観的に操作できるように、不具合箇所をイラストから選択できるUIを採用
  • サポートの範囲外の問い合わせに対しては、テキストチャットで対処方法を表示し、顧客の自己解決を促すことで、有人対応件数を適正化する仕組みを構築

効果

  • CXを重視したUX設計により、AIアレルギーを感じさせないスムーズな導入を実現。有人対応と遜色ない応対品質を維持
  • AIによる「不具合の特定」と「サポート外対応の自動完結」により、ご入居者様へのサポート品質を落とすことなく、オペレーター対応の効率化を実現
  • AIによるヒアリングとCRM連携により、オペレーターが「対応業務」に専念できる体制を構築。後処理工数の削減にも寄与

ヒアリングに時間がかかり、オペレーターの業務負荷が課題に

はじめに、御社サービスの概要とご担当者の業務内容をお聞かせください。

吉田氏:弊社は賃貸ご入居者様向けに、室内の設備トラブルに24時間体制で対応する駆けつけサービスを提供しています。実際にサービスをご利用されるのはご入居者様ですが、私たちの対応品質がそのまま管理会社様への信頼に直結するという責任ある立場です。

営業企画部では、お取引先様へのサービス提案や導入後のフォロー、トラブル解消に加え、コールセンターの管理監督を行い、業務のボトルネック解消に努めています。

当時のコールセンターでは、どのような課題があったのでしょうか。

吉田氏:私たちが課題に感じていたのは、設備トラブルの状況確認やヒアリングに多くの時間を要するケースがあり、ご入居者様が解決までに不安を感じる場面が生まれてしまうことでした。

初めて一人暮らしをされる方も多く、設備の仕組みやトラブルの状況をどのように説明すればよいか戸惑われることもあり、電話越しではどうしても正確な状況確認に時間がかかるケースがあります。また、設備トラブルは状況を正確に把握することで、より適切なご案内や対応へ繋がるケースも多くあります。

そのため、電話対応では、ご入居者様と認識のズレが生まれないよう、状況を一つずつ丁寧に整理しながらご案内することを大切にしていました。

AI受付の導入も、“効率化”そのものが目的ではなく、ご入居者様が少しでも早く安心できる受付体制を実現するための取り組みの一つです。私たちは、単に問い合わせを処理するのではなく、「困った時に、きちんと寄り添ってくれる」と感じていただける対応を大切にしています。その実現のために、受付品質や初動対応のあり方を見直しながら、さまざまな方法を検討してきました。

また、コールセンターのオペレーターには、「人でなければできない対人スキルを要する業務」に集中してもらいたいので、人でなくてもできることはできるだけ自動化したい。そこで、自動化ツールをいろいろリサーチしていました。

その結果CAT.AIをご採用いただいたわけですが、選定の際に重視したのはどのような点ですか。

吉田氏:いろいろありますが、CAT.AIに注目したのは、テキストと音声を併用する「CXマルチモードAI®」が非常に分かりやすいと思ったからです。また、音声が非常に自然で、従来のAI対話の「いかにも機械的」な違和感がなかったことも大きいですね。これなら、ご入居者様もストレスを感じることなくご利用いただけると確信しました。

音声とイラストの活用で、迅速な状況判断が可能に

システムとしての全体像を教えてください。

吉田氏:まずIVR(音声自動応答)でカテゴリ分けを行い、その後の詳細ヒアリングに「CAT.AI」を活用しています。AIによるヒアリング内容を、オペレーターへ引き継ぐと同時に、CRMへAIの対応内容を連携するフローを構築しています。

不具合箇所をイラストで選択できるようにしたことで、ご入居者様は直感的に状況を伝えられるようになりました。

また、例えば水漏れの状況伝達には、カメラ機能を使用して画像を送付できるようにすることで、より詳細な状況連携が可能になり、対処判断の短縮につながっています。さらに、課題だったサポート範囲外の問い合わせに対しては、チャット画面上に対処方法を表示し、自己解決を促すアドバイスを表示しています。これまでは軽微な内容でもすべてオペレーターに繋がっており、その分コストも発生していました。AIが受付を行い、適切な対処法を提示することで、有人対応件数を最適化し、業務効率の向上にもつなげています。

今回は最初からCRM(顧客管理システム)との連携も実施されましたね。

吉田氏:せっかくAIで自動ヒアリングをしても、その内容を後から手入力していたのでは効果が半減してしまいます。「AIを導入するならCRM連携は必須」と考えていたので、そこは迷いなく進めました。このCRMとの連携で、後から転記する手間やミスが物理的に起こらなくなったことは、現場のオペレーションをスムーズにする上で非常に大きなポイントでしたね。

現場の知見を活かしたシナリオ構築と、並走型のサポート

構築フェーズで苦労した点や、よかった点があれば教えてください。

吉田氏:一番大変だったのは、実際の現場対応をどこまでAIで再現できるかでした。

設備トラブルは、お客さまによって説明の仕方や感じ方が大きく異なります。単純なFAQのように決まった回答を返すのではなく、状況を整理しながら、必要な確認へ自然に繋げられるよう設計する必要がありました。また、便利さだけを追求すると、どうしても機械的な印象になりやすいため、「ちゃんと話を聞いてもらえている」と感じていただける受付品質をどう作るかは、特に意識していた部分です。

シナリオ構築についてはいかがですか。

吉田氏:CAT.AIさん側でこちらの断片的な要望を汲み取り、具体的なベース案として形にしてくれたのが助かりました。日程を決めてどんどん進めていただいたので嬉しかったです。

シナリオ構築については、弊社がベースを作成し、お客様と一緒にブラッシュアップしていく「伴走型」のスタイルをとっています。他社では「シナリオ作成はお客様側で」というケースも多いようですが、この点はいかがでしたか。

吉田氏:もし自分たちだけで作らなければならなかったとしたら、実現は難しかったと思います。営業の方や、CXデザイナー、CS(カスタマーサクセス)といった、コールセンター業務に精通したプロフェッショナルがチームで助言をくれました。

山下氏:我々の中で思い込んでいることがあるので、CXデザイナーの方とやり取りしている時に「これだとご入居者様にとって分かりづらいかもしれない」と客観的なアドバイスをいただけたのも、大きな気づきになりました。

吉田氏:ノーが言いやすかったというのもあります。こちらの漠然とした違和感に対しても「何が違うのか」を一緒に考えてくれる雰囲気がありました。単なるシステム会社ではなく、共にサービスを作り上げるパートナーとして信頼を置いています。

CAT.AIさんは、「何か違う」と言っても、その何かを考えてきてくれるし、それがコールセンター業務にとって当を得たものになっている。本当に一緒に作れてよかったなと思っています。

自動化範囲の拡大で、さらなる利便性向上へ

導入効果についてお聞かせください。コールセンター側や賃貸管理会社からどのようなフィードバックがありましたか。

吉田氏:良い意味で「大きな混乱がない」ことが最大の成果です。苦情や不満はなくて、懸念していたAIアレルギーもなく、スムーズに受け入れられています。

導入当初の期待値と比較して現状はいかがですか。

吉田氏:AI通話時間は、オペレーターと同等のスピードを維持できています。 完了率については今後もCAT.AI社のサポートを受けながらブラッシュアップを進めていく予定です。

また、入力ミスの防止やオペレーターの心理的な安心感など、定量化しにくい部分での効果も強く実感しています。

コールセンター側とも事前に入念に打ち合わせをしたので、新しいツールを入れて面倒になったという声はありません。

今後の展望についてお聞かせください。

吉田氏:その他のトラブルにもCAT.AIを導入したいと思っています。初回リリース以降も段階的に対応範囲を広げており、現在はエアコン等を含む複数の問い合わせ対応までリリースを完了しています。今後も順次シナリオを追加し、さらなる対応範囲の拡大・機能拡張を進めていく予定です。対応範囲が広がれば、それだけ効果もより見えてくると期待しています。

将来的には、シナリオに依存しない汎用的な問い合わせ対応や、サービスの入居登録など、活用の幅をさらに広げていきたいと考えています。

本日は貴重なお話をありがとうございました。

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